初めに見るのも貴方達の笑顔で、最後に見るのも貴方達の笑顔でありたい。


今でも「何故、私なのでしょう」と考えてしまうことがあって。
神ではなく、一人の人間として生まれてくれば私はもっと幸せだったのではないでしょうかと。
でも、私は女神として生まれ、聖闘士達は星の下に生を受けて。
星矢達も同じだったということを。

これが偶然ではなく恵まれた星の運命に導かれたというのなら
私は女神として生を受けたことを誇りに思わなければいけない。
後悔しているばかりではいられない。

私である為にも、お爺様の為にも、支えてくれる沢山の聖闘士達の為にも
強くなりたい。

前を向いて生きて行きたいから。

あの日から自分の運命を呪わずに立ち向かう貴方が愛しいと思った。
その瞳がとても気高いものだとも知った。
何よりも大切なものは愛する人の幸せだと
貴方達は私に教えてくれた。

本当はつらくて、泣いてしまいたくて
諦めそうになる私を、
その度に貴方は救いにきてくれる。
だから、
だから私は
どんなに暗く深い闇の底でも、固く閉ざされた茨の道でも
乗り越えていける気がするの。
この地上を光で照らしてみせるわ。
女神として。
城戸沙織として。
私の愛する全ての人々の幸福の為に!

強くなれるのは同じ運命を背負った貴方達が私の傍にいてくれるから。


そして  きっと   貴方がいるから 。